どうして銀歯は虫歯になるの?
こんにちは、武蔵小杉クリニックの四方です。
皆さんはせっかく治療をして銀歯を入れたの、銀歯が外れてしまった、また虫歯になって再治療になってしまったという経験はありませんか?
今回はそんな疑問に答えたいと思います。
銀歯が虫歯になる理由は大きく3つあります。
理由その1:銀歯の劣化
大人のむし歯の多くは歯と銀歯のすき間からできます。それは歯の磨き方が悪いのではなく、銀歯が劣化することによって起こってしまうのです。お口の中は酸性、アルカリ性、暑い、冷たいなどと過酷な環境です。銀歯は早くに劣化してしまい、歯とのすき間からむし歯になってしまいます。
理由その2:接着力の問題
銀歯と歯は素材の性質の問題からあまりくっついていないのです。だから取れないような形にしてはめ込んでいます。中が虫歯になっても取れないように銀歯の形ができています。だから取れたころには虫歯が大きく広がっているのです。
理由その3:精度の低さ
驚くべきことに銀歯は50年も前から作り方が変わっていません。多少精度は上がっていますが基本的には粘土のようなもので型をとり、手作業で作っていますので経験と勘に頼っています。だから、歯と金属のすき間に汚れがたまりやすく、そこから虫歯になってしまいます。
これらの理由から銀歯の下は虫歯になりやすいのです。
つまり患者さんにいくら丁寧にしっかりと歯磨きをして頂いても、僕ら歯科医師がいくら丁寧に、正確に治療をしても、銀歯を入れると虫歯になるリスクは避けられないのです。
せっかく虫歯をとって銀歯を入れたのに、また虫歯になって歯を削る。それを繰り返しているうちに虫歯が大きくなって歯を抜かなければいけなくなる人が沢山いらっしゃいます。これは僕ら歯科医師の大きな悩みでもあります。
では銀歯以外の、虫歯になりにくいものはないのでしょうか?
皆さん銀歯を作る時に「セラミックス」「ジルコニア」といったものを勧められたことはありませんか?
この「セラミックス」「ジルコニア」といった材料こそが虫歯になりにくい素材なのです。
高価ではありますが、「セラミックス」「ジルコニア」を入れることにより治療のやり直しのサイクルから抜け出す事ができるので非常に効果的な治療法です。
自分の歯をなるべく長い間残したい方、治療の繰り返しから脱却したい方は一度担当医に相談してみてください。
皆さんが長い間自分の歯で美味しく食事できることをスタッフ一同願っております。
カテゴリー:スタッフブログ ,武蔵小杉
投稿日:2016年1月14日