みなさん、こんちには。日吉クリニックの今枝です。

先日、フィリピンの子供たちを対象とした無料歯科診療や歯科予防活動を行うボランティアに仁愛会メンバーで参加をしてきました。

発展途上国における歯科衛生環境は十分とは言えず、その原因としては

・日本のような健康保険制度がない。

・いわゆる「貧困層」と言われる世帯が多く、経済的に歯科医療機関に通うことができない。

・歯科予防教育が国民全体に浸透していない。

・歯科医療機関の絶対数が少ない。

などが挙げられます。

小学校のグラウンドの一角で診療を行いますが、屋根はあるものの屋外のため、もちろんエアコンなどなく、汗を拭きながらの診療は大変でした。

実際、子供達の口の中を見ると、日本ではなかなかお目にかかれないほどの虫歯の多さで、かなりショックを受けました。ちなみに泣く子は一人もいませんでした。

きっと今のフィリピンの子供達の口の中の状況は、50年前の日本の状況に似ているのではないかと思います。

これから発展していくであろうフィリピンの歯科事情を考えると、やはり予防の概念を植え付けていかなければ、きっとこの国も日本が犯してしまった失敗のように「悪くなったら治療する」を繰り返してこの子たちが年寄りになる頃には歯が少なくなってしまうのではないか、なんて考えさせられました。

たった二日間の診療日程でしたが、今後も微力ながら仁愛会としてもこのような貢献をしていきたいなと思います。