治療費の疑問その1
はじめまして。
日吉クリニックの秀島です。
今回は歯医者の治療費の疑問を解いていきます。
今やパソコンや携帯電話からインターネットで情報が簡単に手に入る時代になりました。
患者さんの多くが歯医者での治療費を高額だと感じているようです。確かに風邪になって病院に行ったり、花粉症で耳鼻科に行ったときよりも治療費が高いかもしれませんね。
しかし風邪になって病院に行った時30分とか1時間かけて診査や治療をしてくれてますか?
検温してのど見てお薬出してなんて感じじゃないですか?
1時間待って市販薬と同じ成分の花粉症のお薬出されて終わりなんて話もありました。
歯医者は技術職のため治療には時間がかかってしまいます。
でもなるべく時間をかけないような治療順序、少しでもお待たせしないような仕組みづくり、常に仁愛会としても追求し邁進していきたいと思っております。
ではそもそも保険診療における治療費はどのような仕組みなのか?
今回は仕組みについて簡単に説明します。
まず日本は御存知のように1958年から国民健康保険法によりすべての国民が何らかの保険に加入するようになりました。
これによって少ない負担によって平等に治療を受けられる事になりました。
歯医者にきて治療をした場合の治療費は、国により定められた一定のルールに基づいて算定されるものです。
細かい決まりごとがあり、ルールは全国どの保険医療機関でも同じです(都道府県によって請求の差は多少ありますが基本的には日本全国どこの歯医者で治療をしても治療費は変わりません)
なので友人等にこんな治療をしたんだけど、高くないか?
と聞かれる事もありますが、どこで行っても同じです。と答えてます。
しかし、歯医者での保険診療の決まりごとには、臨床上必ずしも歯科医学とは一致していないことが多くあります。
虫歯が大きく何とか神経を残そうとした場合と、はじめから神経を取ってしまう治療では後者の方が治療費が高いのです。
また実際に治療はしていても、保険のルール上引っ掛かりそうなので請求しない事なんかもあります。(保険請求を診査する機関から目をつけられると病院としても困ってしまうからです)
こういった場合は病院が治療費をかぶります。
日本の国民皆保険制度は世界的に見ても素晴らしいものだと感じていますが、多くの矛盾を含んでいる事も忘れてはいけない点です。
そして最後に日本の歯医者の治療費は、世界で最安レベルだということです。
欧米では奥歯の根の治療をしたら10万円くらいかかってしまいます。
そのため予防意識が非常に高い訳です。納得ですね。
日本では世界的に見て最安の治療費の上にあぐらをかいてしまっているのかもしれません。
痛くなったら歯医者に行く。早くそんな時代を終わりにさせなければいけないと感じます。
予防として定期検診に行き、虫歯や歯周病があれば進行する前に治療を、しかも世界的に最安ですが高水準の治療を受けられるわけです。
仁愛会で治療をされた方、これからされる方、多くの方が定期検診に通っていただき、治療をしないで済むようなお口の環境を作る事も我々の使命だと感じております。
カテゴリー:スタッフブログ ,日吉
投稿日:2013年3月25日